基板FAQ ~なんかへんだぞこの基板~
- 写真のように穴内部に銅が残留してしまっている。
今回の不良の原因は、ドライフィルムがめっき工程で敗れてしまったことです。当該基板のワーキングサイズは通常のサイズと比較して大型であったことから、ドライフィルム工程のラックに収納する際、基板が若干曲がってしまいました。基板が曲がったことによりラック運搬の振動で隣接基板と接触し、NPTHを塞いでいたドライフィルムが破れてしまいました。NPTHのドライフィルムが破れるとめっき工程でPTH内壁に銅が析出(銅めっき)してしまい、今回の事象となりました。
運搬の際の振動でも基板が接触しない様に、基板間の距離を長くすることで、基板が曲がってもドライフィルムを傷つけないように対策する必要があります。ラックへの収納方法は、下の写真の様に基板1枚分を間引く事で基板間の距離を2倍とすることができます。大きなワークサイズになると、それ相応の配慮が必要となります。作業標準や管理基準はあくまでも前提条件があり、前提条件に合わせて微調整をすることが必要です。
【事例026】長穴の内部に銅が残っている