基板FAQ ~なんかへんだぞこの基板~
- アニュラリングのパット残りが少ないものがある。
トラブルのあった写真に目を向けるとアニュラリングの不良がすべて同一方向に向かって発生していることがあります。一つ一つの穴に起因する問題ではなく、基板全体がずれたと解釈すべきです。本件の場合、1次ドリル・2次ドリルというように2段階に分けていました。1次ドリルの基準穴はNPTHでしたが2次ドリルの基準穴はPTHでした。PTHの二次ドリル穴はめっきによりやや穴径が小さくなり、基準ピンが入りづらかったため基板が微小に反ることとなり、この反りが原因でアニュラリングの問題が発生していました。
本件のようなケースが原因が明確であるため、二次ドリルの穴をNPTHにしてしまうことが最も手っ取り早い方法です。また、このような不良は目視で発見がしやすく、工程でも不良が発生しないための確認が容易であるため、ドリル工程で基板反りを確認したり検査工程でアニュラリングのチェックを徹底するなど、複数のチェックを設けることが必要です。
【事例047】アニュラリングが狭い