- エアボイド
めっき時に気泡が穴の周りにあつまることで、穴内にめっきが十分にされなくなってしまう状態のこと。
◆もっとくわしく◆ 穴断線の原因となりうる。対策としては、めっき液の管理を十分にする、また液体の巡りをよくする等の方法がある。
- 液晶ポリマー
フレキシブル基板の材料のひとつ。
◆もっとくわしく◆ 高周波特性、寸法安定性に加え、ピール強度が強いのが特徴である。
英語表記 :Liquid crystal polymer
- 液状レジスト
プリント基板を製造する際に利用する液状の感光性レジスト。
◆もっとくわしく◆ 通常はソルダーレジストで使用する液のことをいうが、エッチングレジストもドライフィルムではない液状のものを塗布するときは液状レジストと呼ぶ。液状のエッチングレジストは、ドライフィルムよりも安価である。そのため、穴の影響を考慮せずに均一に塗布が可能な内層のエッチングパターンの生成で利用されることが多い。この時、液状の状態ではパターンを生成するフィルムを利用しづらいため、70℃程度の温度で塗布したレジストを半硬化させてからフィルムを被せて露光する。
英語表記 :Liquid photosensitive solder resist
- エッジ
写真フィルムの一つであり、被写体の明るさや色が反転したイメージが作成されたもの.
英語表記 :Edge
- エッチバック
エッチバックには2つの意味がある。一つは多層板における接着力強化。もう一つは不要なリード部分のエッチングの事である。
◆もっとくわしく◆ 一つは昔から使われていた方法で、スルーホールめっきを利用する多層板において、多層板の内層とスルーホールめっきの接着力を高めるための処理のことである。通常、ドリルで穴をあけた後、濃硫酸やフッ酸を利用して穴内部の絶縁面を少し溶かし、内装部分をむき出しにしてめっきが付きやすくしている。但し、最近はめっきの精度が上がってきたことと、絶縁体の溶融が安定しなく利用する薬品も危険であることからでこの方法はあまり使われなくなっている。もう一つの意味は、金めっきを施す際に、不要となっためっきリード線をアンテナにならないように再度エッチングする工程のことである。シチュエーションにもよるが、近年は後者の方法で呼ぶことが比較的多い。
英語表記 :Etch back
- エッチファクタ
導体の厚さ方向のエッチングの深さと導体の幅方向のエッチング深さとの比のこと。
◆もっとくわしく◆ 通常幅方向のエッチング(サイドエッチング)は絶縁体面から距離が遠いほど進みやすいので、エッチング後の導体断面は台形に近い形状となる。エッチファクタの値が大きいということは、この台形の2本の縦線が垂直に近いことを表しており、パターンの精度が高いということができる。エッチファクタの大きさは、エッチング液の濃度、温度に起因する。また、エッチング液が噴霧されるノズルの圧力、ノズルの数、方向、噴霧された液が基板上にたまらないなど、エッチングされる銅界面で常に新しい液が、接触していることが重要である。基板側からすると、銅箔が薄ければ、エッチングしやすいため、エッチファクタは向上する。銅箔は、下地の樹脂との密着を高めるため、樹脂との接触面を粗化あるいは、メッキで荒くすることが多い。但し、この粗さが少ない方がエッチファクタは向上し、この銅箔のことをノンプロファイル銅箔と呼ぶ。
英語表記 :Etch factor
- エッチャント
エッチング液を参照。
英語表記 :Etchant
- エッチング
レジストのない露出した銅箔を化学的に溶解すること。
◆もっとくわしく◆ 必要な部分を効率良く溶かす必要があり、エッチングラインでエッチング液を噴霧する際のノズルの向きや方法、圧力を変えたり液に工夫したりする。エッチング液は原則温度が高いほど進行が速くなるが、あまり温度を上げすぎると良くない。エッチングスピードを上げようとして温度を上げすぎ、過酸化水素水の自己分解で一日エッチングラインが動かなくなったこともあるので、温度管理は無理に上げすぎないようにする必要がある。
英語表記 :Etching
- エッチング液
エッチングするための溶液、主に銅を酸化するための酸性水溶液。
◆もっとくわしく◆ パターンを形成するエッチングには、 塩化第二銅液や塩化第二鉄液が使われる。表面処理のソフトエッチングには塩酸過水や硫酸過水を利用することが多い。
英語表記 :Etching solution
- エッチング文字
プリント基板上に銅箔で作製された文字。
◆もっとくわしく◆ 通常プリント基板上の文字はシルクにて作成される事が多いが、ユーザーの仕様や、シルクを必要としないプリント基板には銅箔で文字を入力することもある。銅箔で文字を入力すると配線をする領域が狭まってしまうので最小限の入力に留めておくか、回路規模の大きくないプリント基板に適している。メリットとしては、プリント基板製造においてシルクの工程が無く価格が抑えられる。
英語表記 :Etching
- エッチングレジスト
残すべきパターンを守るために、使われるレジストのこと。
◆もっとくわしく◆ エッチング液に耐える特性を持っているので、エッチング時に下部のパターンが保護されることになる。
英語表記 :Etching resist
- エアナイフ
強力な空気を押し出すことにより、水や塵を吹き飛ばす洗浄用の機械。
◆もっとくわしく◆ プリント基板製造においては、洗浄の工程で利用されることが多く、単純な乾燥処理よりもウォーターマークが残らないようにすることができる。
英語表記 :Air knife
- エネルギー分散型X線分析
EDX分析を参照。
- エポキシ樹脂
電気的特性・機械的性質・耐水性・耐薬品性・耐熱性・寸法安定性に優れる基板の素材。
◆もっとくわしく◆ 硬化剤と組み合わせて硬化する。
英語表記 :Epoxy resin
- エポキシ樹脂積層板
エポキシ樹脂を原料としたプリント配線板のこと。
英語表記 :Epoxy resin laminates
- 塩化第二鉄液
エッチング液の一種で塩化第二鉄液を利用したもの。
◆もっとくわしく◆ もっとも古くから使われているエッチング液。エッチング速度は速いが、再生の時に銅と鉄を分離する必要があり、再生処理が大変。
英語表記 :Ferric chloride solution
- 塩化第二銅液
エッチング液の一種で塩化第二銅液を利用したもの。
◆もっとくわしく◆ 塩化第二鉄液ほど速度はないが、銅のみ取り出せればいいので再生が容易なエッチング液。エッチング式はCuCl2 + Cu → 2CuCl。
英語表記 :Cupric chloride solution
- 塩酸過水
プリント基板の表面処理を行うときに利用するソフトエッチング用の溶液。
英語表記 :Hydrochloric acid over water
- 遠端クロストーク
ドライバ側から遠くのレシーバー側に対してクロストークが発生すること。
◆もっとくわしく◆ 並行して同じ向きに走る信号線間で発生することが多い。近端クロストークとの違いは以下の図を参照の事。
英語表記 :Far-end crosstalk
- エンドミル
ルータービットの刃の形状の一つであって、細い刃がスパイラルをきったような形状
◆もっとくわしく◆ ルータービットの中では最も切断面をきれいにカットすることができることから、外形加工や仕上げで利用することが多いが、その他の刃と比較すると耐久性が低く、また一般的に価格も高い。
- エントリーボード
プリント配線板に穴をあけるときに、ドリルの侵入位置を正確にし、バリの発生を抑えるための板。
◆もっとくわしく◆ プリント基板に基準穴をあける際に利用される。
英語表記 :Entry board
- 沿面距離
2つの導電性部分間の絶縁物の表面に沿った最短距離のこと。
英語表記 :Creepage distance