- 透視図
パターン図やガーバーデータを基板の片側から見た図のこと。
◆もっとくわしく◆ 裏側は反転状態になっている。CADによってはアートワーク設計CADの部品データとリンクさせる事も出来る。アートワーク設計では部品面透視で設計しているので、検図図面も部品面透視図が通例となっている。
英語表記 :Perspective
- 導線
電流が流れるための金属の線
英語表記 :Wire
- 導体
電流を流す物質のこと。
◆もっとくわしく◆ 電気抵抗が低い物質である。自由に動き回ることができる「自由電子」をもっており、この自由電子が動くことがプリント基板を含め、電流の実態である。導体は一般的に温度があがると電流を通しにくくなる。熱の正体は熱振動といって揺れであるが、原子が熱を持つことによって振動が大きくなり、この動きが結果として自由電子の移動を阻害することが原因である。これが、熱が上がることによって導体低効率が上がる仕組みである。
- 導体抵抗
導体パターンにおける抵抗のこと。
◆もっとくわしく◆ 長さに比例し断面積の大きさに反比例する。
英語表記 :Conductor resistance
- 導体パターン
パターンを参照。
英語表記 :Conductor pattern
- 導通化
電気的に接続できるように処理すること。
◆もっとくわしく◆ プリント基板のスルーホールにめっきを施すと表面と裏面ろが導通化する。
英語表記 :Conductive
- 導通化処理
スルーホールめっきをする際に、表面に電流が流れやすくするするために、導電性ポリマーなどをコーティングすること。
英語表記 :Conductive treatment
- 動的硬化特性
プリプレグが過熱プレスで加熱されてから効果するまでの粘度の変化。
- 導通性検査
通電検査を参照。
- 動的粘弾性測定
物体に正弦波をあて、その反応から物理的な特性を見る測定方法のこと。
◆もっとくわしく◆ プリント基板の基材であるエポキシ樹脂は高分子であり、この特性をみるために利用される。
- 導電性ペースト法
導電性ペーストを利用して導通する方法のこと。
英語表記 :Conductive paste bonding method
- 導電物質
電気を通しやすい物質のこと。
英語表記 :Conductive material
- 導電率
ある特定の物体のなかの電気の流れやすさを示す指標。
英語表記 :Conductivity
- 銅箔文字
エッチング文字参照。
英語表記 :Etching character
- 銅張積層板
ガラスエポキシ樹脂やベーク材等の表面に薄い銅箔が貼り付けてあるもの。
◆もっとくわしく◆ 日本では1m×1mのサイズのものが多く、海外では1m×1.2mサイズのものが多い。この大きいサイズのものを日本ではジャンボサイズと呼ぶこともある。銅張積層板は先入先出法によって利用する。弊社では銅張積層板の調達も可能です。
英語表記 :Copper-clad base material
- 銅ベース基板
銅板に絶縁上の薄い層を形成し、その上にパターンを形成するタイプの基材を利用したプリント配線板。
◆もっとくわしく◆ 銅は放熱性が高く、熱処理が必要な製品で利用されることが多い。基本的にスルーホールは形成せずに片面のパターンのみ利用するが、場合によっては穴を生成し、半導体部品等に接続する電源層として基材部を利用するケースもある。
- 銅ペースト
めっき銅の代わりに銅richなペースト状の素材。
◆もっとくわしく◆ めっきスルーホールや導体パターンに使われる。通常の銅パターンと比較すると約10%以上価格が安い。銅ペーストを利用する場合、穴の導通はパターン作成、ソルダーレジスト生成後に行う。そのため、パターン生成時に穴を気にしてドライフィルムを利用する必要がなく、安価なローラーコートを利用可能である。1度目のソルダーレジスト生成後、銅ペーストはスクリーン印刷で印刷する。その後ベーキングの工程に移るが、ベーキングは穴の内部にペーストがしっかりと入り込むようにペースト粘度が徐々に高まるように50℃~170℃前後までかけて段階的に上昇させる。このベーキングには繊細な調整を求められる。その後、銅ペースト部分を保護するためオーバーコートという2回目のソルダーレジストを行う。このため、銅ペースト用とオーバーコート用の2つ多く必要である。
- 特殊穴
通常のドリル工程であけられない穴の事。異形穴。
◆もっとくわしく◆ また穴の上部を皿形状に大きく広げ、ねじが基板から飛び出さない加工をしたものも特殊穴の一種。
英語表記 :Special hole
- 特性インピーダンス
伝播媒体を用いて交流電気エネルギーを伝達する時に伝播媒体中に発生する電圧と電流、または電界と磁界の比のこと。
◆もっとくわしく◆ 単にインピーダンスといって信号を送るための最適な抵抗値の場合もある。アートワーク設計については、特に高周波信号になるとインダクタやコンダクタといった電子部品がなかったとしてもまっすぐな配線自体がインダクタとして作用したり、配線と配線の間や多層のパターンとの間がコンデンサとして作用することもありえる。このように回路図にはないインダクタ成分や、コンデンサ成分を考慮したインピーダンスを特性インピーダンスと言う。特性インピーダンスは出力インピーダンスと伝送路のインピーダンスと入力インピーダンスが等しい状態が最も信号を正確に伝えることができ、このような状態となることを「インピーダンスが整合する」と言う。このバランスが崩れるとレシーバ側で反射が起こるなど交流波形が崩れる原因となる。インピーダンスはパターンの幅やパターン感のみならず、周囲のパターンや多層の銅箔・レジストの厚み等にも影響されるため、製造工場の層構成を念頭に最適なパターン幅やパターン間隙を取ることが望ましい。インピーダンス制御するパターンは極力直角に曲げることなく、且つピンを通して多層に配線することがないようにする必要がある。プリント基板を設計する際にはこのインピーダンスの値を目基準値±20%程度に抑えるが、この値を±5%程度に抑える必要がある場合、「インピーダンスが厳しい」と言ったりする。
英語表記 :Characteristic impedance
- ドナー
n型半導体を作成するため、真性半導体に混ぜる不純物のこと。
◆もっとくわしく◆ ヒ素(As)・リン(P)・アンチモン(Sb)などがドナーの代表格である。シリコンなどの半導体はそのままで電子部品とするわけではなく、ドナーなどを作ってn型半導体を形成した上で、ダイオードやトランジスタとして生成されることが多い。
- トムソン型
フレキシブル基板における外形等用金型の一つ。
◆もっとくわしく◆ 木などの固定台に型の形をした刃を取り付け、外形を作成する。10000回程度で壊れることが多く、また精緻な加工には向かないが、型のなかでは最もリーズナブルである。
英語表記 :Thomson mould
- 共取り
設計した2種以上の基板を1枚のシートに面付けして製造すること。
◆もっとくわしく◆ 共取りをするそれぞれのガーバーでDコードが異なる、ドリルツールが異なるとき、不用意に面付けすると不良基板になる事があるため、異種共取りの場合は、それぞれのDコード、ツールに十分注意する事が重要である。
英語表記 :Composite
- ドライフィルム
感光性のレジストをフィルム状にしたもの。
◆もっとくわしく◆ 一般的に熱加圧ロールでラミネートして利用する。多くの場合、40μmの厚さのものが多いが、ファインなパターンを形成する必要がある場合には25μmもしくはそれ以下のものを使うこともある。当然のことながら薄ければ薄いほど取り扱いは難しくなる。
英語表記 :Dry film
- ドラッグアウト
めっき処理をした後でめっき液を回収する作業のこと。
◆もっとくわしく◆ その後に水洗を行う。
英語表記 :Drag out
- トラップ
作業が何らかの要因で邪魔されること。
◆もっとくわしく◆ 気泡がトラップすると液が侵入しづらい。
英語表記 :Ttrap
- トランジスタ
三つ以上の電極をもつ素子のこと。
◆もっとくわしく◆ ゲルマニウムやシリコンなどの半導体で作られている。、
英語表記 :Transistor
- トランス
特定の高さの交流電圧について異なった交流電圧に変えることができる電子部品。
◆もっとくわしく◆ 電気を磁気に変換してその磁気で電気を起こす。ノイズカットでよく使われる。
英語表記 :Trance
- 取り置き
基板工場における製造工程において、人の手によって基板を扱うこと。
◆もっとくわしく◆ いわゆる小売店頭で購買のために品物を取っておく「取り置き」とは異なり、基板自体を手で扱うことを言う。同義にハンドリングがある。基板工場発生する不良の多くは人が基板を手で扱うことを契機として発生しており、いかに取り置きを減らしていくかというのは不良率を下げるうえで重要なファクターである。
- ドリル
プリント配線板に穴をあけるための工具。
◆もっとくわしく◆ プリント基板の穴あけの品質は非常に重要である。通常、2000~3000回穴をあけると研磨をするのが一般的であり、5回の研磨を目途にドリルは破棄する。研磨は昔は人がやっていたが、現在では自動研磨機を使うのが主流である。
英語表記 :Drill
- ドリルツール
プリント配線板のアートワーク設計等で利用する言葉で、ガーバーデータと同様に各穴に対して番号付けを行い、その番号は穴径がいくつか、という指示をドリルデータの冒頭、または別ファイルにて記載して製造指示する番号のこと。
英語表記 :Drill tool
- ドリルデータ
プリント基板にスルーホール穴や、基板固定用のNTHをあけるための、命令と座標が書かれたデータのこと。
◆もっとくわしく◆ アスキーファイルが一般的で、ドリル穴径、穴座標が書かれていまる。尚、ドリルデータについては、単純に基板を貫通するドリル穴の他に、レーザー加工であける穴のデータもドリルデータと呼ぶ。基板の構成によって、穴をあける仕様が異なる。ビルドアップを用いる場合は、貫通のドリルデータとは別に層間であけるレーザー穴のドリルデータや、中心のコア材にのみあけるドリルデータが必要になる。ガーバー同様に、命令や数値の単位は出力CADによって異なる。また、ドリルデータもCAM編集ツールにて内容を絵柄化したり編集する事が可能である。長穴を両端2点出力していると、出来上がった基板の長穴が雪だるまの形状になってしまうケースもある。特に特殊穴がある場合は、寸法を入れて穴図図面も添付する事が望ましい。
英語表記 :Drill data
- トロンボーン配線
ミアンダ配線を参照。
英語表記 :Trombone wiring